11/04/14 AD-01 SHEEPSKIN CENTER ZIP JACKET VINTAGE BLUE

今日は昨日告知した、ADDICT CLOTHES NEW VINTAGEの新色ライダースのご紹介です。

ADDICT CLOTHES NEW VINTAGE SHEEPSKIN CENTER ZIP JACKET
Vintage Blue  Size 34.36,38  

さすがにファンが多いカラーだからでしょうか、昨日画像を出しただけでしたが既に数件お問い合わせを頂きました。
何度か別素材とカラーで発売している襟付きシングルなので、
以前と同じような商品説明をしてもつまらないと思います。
決して世に多くないブルーライダースですが、ヴィンテージでは一部の人たちに熱狂的に支持をされています。
今日はその魅力と作成~完成までの道のりを紹介したいと思います。

ライダースやレザージャケット=ブラックというのは当たり前ですが、
私にとっても一部のUKライダースファンにとってもダークブルーやブルーのライダースは特別な存在です。
私が中学生の頃最初にライダースに興味を持ったときは今から20年近く前のことです。
もちろん今のようにインターネットなどありませんので、
情報は雑誌やお店に行って自分の目で見るしかありませんでした。
選ぶとしても今のようにファッションブランドはライダースを作っていませんでしたので、
ほとんどがアメリカンブランドの黒か茶色のライダースだったと思います。
更に今ほどヴィンテージライダースが細かく年代やカテゴリー分けされていませんでしたし、
渋カジの終わりの頃なので、それこそ新品ではSCHOTT、VANSONがメインの時代です。
当時の大人が今よりも圧倒的にアメリカに憧れていた時代なので、まあ当たり前といえば当たり前です。
イギリスのジャケットに注目している人なんて、イギリスの音楽にどっぷり漬かっている人か、
イギリスのバイクに乗っている人がセットでジャケット着ていた時代です。
私は選択肢のない中で模索していた数年後にUKライダースと出会うわけですが、
USライダースに比べ細身で着丈の長いジャケットが多くのめり込んでいきました。
そしてシルエットやデザイン以上に魅力だったのがカラーバリエーションです。
黒か茶と決めつけていたライダースに紺や青や赤があったわけです。
しかも最初に丁度良くヤレたいい雰囲気の物を見てしまったので尚更でした。
15,6歳の頃に当時の新品のショットやヴァンソンを何度も試着して、
なんか違うな~と思っていたのが、これを見つけた瞬間一気に理想と一致したのを今でも覚えています。
今は本当に色々なライダースが世にありますし、そのほとんどが形も良く着るとかっこよく見えると思います。
ここ数年でライダースを買い始めた方たちは知らないと思いますが、昔は今に比べ本当に選択肢がありませんでした。
その分逆に私はUKヴィンテージとの出会いが大きかったのだと思います。
音楽や好きなファッションデザイナーなど価値観が変わるような衝撃を受けたものがほんの少しだけありますが、
UKライダースはまさにそれの1つです。結果その時は想像もしていませんでしたが、
今はそれを仕事にしています。
私は多分世界で一番多くUKヴィンテージライダースを見て、数多く時間もお金を使ってきました。
そしてそれに携わる時間も果てしなく多いのですが、それは世界一好きだからできるのだと思います。
そして今はヴィンテージと同時に、ジャケット作成にも誰よりも多くの労力を使っていると思いますが、
それが自分の満足できる物作りに繋がっていると思います。

最近は歳を取ったせいもあり昔に比べ黒を着る機会が増えましたが、
ブルーライダースには昔から並々ならぬ思い入れがあります。
もちろん同じ革で黒でも色々と違いは出るのですが、青も本当に違います。
私がイメージする、ヴィンテージUKライダースのブルーは青なら何でも良い訳ではありません。
もちろんヴィンテージにも色々な色味があり、
経年変化で多少色は変わっているのですが、やはりそれは独特のブルーです。
これは今ブログを読んでくれているヴィンテージファンの中には頷いている人も多いと思います。
今まで自分が欲しいと思うブルーライダースがヴィンテージ以外に見当たらなかったので、
他のカラーやジャケット作成と同時に進めてきました。
勘違いして欲しくないのは、別に他の製品が悪いと言うわけでは決してなく、
自分の思うピンポイントのヴィンテージブルーとは違うという意味です。
もちろん最初は失敗し革も時間も多く使ってきましたが、やっと私の思うヴィンテージブルーが出来上がりました。
革の染色業者さんにヴィンテージブルーライダースを複数持込み、何度もミーティングを重ねてはサンプルを作り、
最初は????みたいな顔をされながらも1つ1つ違いを説明してきた甲斐がありました。

ジッパーはもちろんオリジナルジップで、ジップテープの色は先日のダークブルーとは別の色にしています。
別にダークブルーと同じテープの色でも問題ないのですが、
リアリティーを出す為のこだわりです。革、ジップテープ、金具のコントラストも完璧です。

ヴィンテージでも赤や青は派手で敬遠する人もいるのですが、色味でそれは大きく変わります。
ヴィンテージブルーと銘打っているとおり、少しくすんで褪せたような色を再現していますので、
ちょっと派手だな~、と思っている人にもぜひ試してもらいたいです。
更に着こんで薄汚れてくれば完璧です。
擦れたところが削れて地の色が見えるようにしてあるので、経年変化もヴィンテージのように楽しめます。

今回は何度も色出しを試した革サンプルの中から、
上手くいったロットからの生産になりますので、通常とは異なり34,36,38インチでのサイズ展開になります。
昨日のリブジャケットと共に土曜日にぜひ実物をご覧いただければと思います。

ADDICT CLOTHES NEW VINTAGE  
石嶋 聡