11/02/24 AD-01 HORSEHIDE CENTER ZIP JACKET

今日はADDICT CLOTHES NEW VINTAGEの新しいジャケットのご紹介です。
ホースハイドのダークブルーカラーは、
現在サンプル展示&予約受付中のダブルライダースの為に別注した革なのですが、
個人的な欲求もあり、少量ですが襟付きシングルタイプも作成することにしました。

ADDICT CLOTHES NEW VINTAGE AD-01 HORSEHIDE CENTER ZIP JACKET
Dark Blue  Size 34, 36, 38, 40.  

少量生産の為、告知は店頭でのみ行っていましたが今週の日曜日27日に発売します。

UKライダースで青系のカラーというとダブルジャケットをイメージする方が多いと思います。
確かにヴィンテージの場合でも、カラージャケットが多く発売された70年代当時のイギリスでも青系はダブルに多く、
シングルもあることにはありますが画像のような襟付きシングルスタイルではなく、
立ち襟のシングルやパッドジャケットなど、レーシーな雰囲気の物がほとんどです。
これは先日のヴィンテージブロンクスについてのブログでも書きましたが、
襟付きシングルは60年代以前のポピュラーなスタイルで、
この時代はレザージャケット=黒 という時代だったわけです。
その後70年代に入りカラージャケットが出回りだすのですが、
その頃には襟付きシングルは当時の流行もあって、それほどポピュラーではなくなっていたのです。
その為ヴィンテージでも襟付きシングルのブルーやダークブルーはほとんど見かけることがありません。
それはダブルジャケットの比ではありません。

この辺の流れを知っていて、というわけではないと思いますが、
現在作られている新品のライダースでも襟付きシングルは黒が圧倒的に多く、
意外にこのカラーのシングルは無いような気がします。
確かにすごくシンプルで一見物足りなさも感じるデザインです。今回はエポレットも付けませんでした。
しかしADDICT CLOTHES NEW VINTAGEでは各ディティールを追求して作り込んでいます。
革の色味から質感はタンナーに細かく指定して別注し、
ジップテープの色や金具の質感はそれぞれ変えています。シルエット諸々は勿論です。
上の画像はまだ未着用の状態ですが、
着用するにつれホースハイド特有のツヤが増し更に奥行きのある1着になります。

ダブルの先にこのシングルを発売することになりましたので、
これでADDIT CLOTHES NEW VINTAGEではシングルジャケットが3連続になりました。
確かに世の中の需要の通りライダースデザインの醍醐味は装飾の多いダブルジャケットにあると思います。
しかしシングルはシンプルで良い意味で主張しないのが魅力です。
このシンプルなUKスタイルのシングルジャケットはジャンル分けされがちなファッションの中で、
イギリスが好きでもアメリカが好きでも、カジュアルでもきれい目でも合う万能なジャケットだと思います。

レザーライダースがファッションブランドのメインアウターになってから早数年が経ちますが、
私にとってライダースはその前から普段着でした。
ただ素材がレザーで袖口がジップ開きになっているだけで、例えるならシャツを着る感覚とほとんど同じです。
季節にもよりますが、ほとんどジッパーも開けて着るくらいシャツと同じ感覚で着ています。
みなさんがTシャツやサーマルで寒いときにシャツを羽織るように、
私はシャツの代わりにライダースを羽織るだけです。
私がそんな日常着として長年着ているのが、このイギリスの襟付きシングルスタイルのジャケットです。
UKライダースのスタンダードデザインと言えば、フロントに4つポケットが付くライトニングスタイルだと思います。
しかし私個人のスタンダードはこの襟付きシングルです。

私が作った襟付きシングルジャケットをきっかけに、
ライダースをシャツのように肌身離さず着る人が増えてくれると嬉しいですね。

ADDICT CLOTHES NEW VINTAGE 
石嶋  聡